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これぞ、“設計プロセス”-「つくりながら考える・使いながらつくる」

2010年08月15日 00:00

つくりながら考える・使いながらつくる
山本 理顕 山本理顕設計工場
TOTO出版
売り上げランキング: 467524



お盆ということで再読した1冊。




本書は大きく分けて3つの構成で成り立っている。


chapter1
プロセスがすでに建築だ

chapter2
鉄の扉/ガラスの扉

chapter3
建築の表現



chapter1では庁舎や美術館のプロジェクトを挙げて、
そのプロセスを紹介している。
このchapterで最も重要だと感じるのは「プロセス」という言葉で、
その定義として、

プロセスを説明するために、例えば検討模型を並べて見せたとする。
それで模型の変遷を見せることはできるけど、
我々が“プロセス”と呼んでいるのは、
単なる段階の積み重ねの話ではないように思う。


としている。


まさにその通りで、建築において、
「このような“プロセス”で出来上がりました」
などと検討模型を並べられても、
「あ、そうですか。」
ってなるよね。
或いは、お施主さんの信用を得ていない場合であれば、
模型の変遷を提示する事の意味はあるかも知れないけど。

でも、重要なのはそこじゃなくて、
変化そのものなわけ。
特に公共性の高い建築であればあるほどそうだと思う。


そして、プロセスは建築だという話が出てきたのは、
横須賀美術館のコンペの時だったそうで、
スタッフの方によると、

一次のときです。
「プロセス」というのは今考えれば時間が経っていくことですよね。
だけどそれを表現するのって難しくてね。


とのこと。
そこで二次審査の際に登場するのが
工程表ということだ。
それは単なる工程表ではなく、
プロセスを表す工程表となっている。
(ぜひ本書でこの工程表を見るべし!


学生の設計課題でも、
エスキスチェックをしてくれる教員との対話などを
設計プロセスとして工程表で表してたら面白いと思うけどね。



chapter2では集合住宅の話を中心に、
住宅の歴史を交えながら、
「開く」ということについて話している。
このchapterが一番面白かったかな。

家族そのものが開くことを要請していないとした上で、

それを建築家が「開きたい」と思うのはなぜなでしょう?

というスタッフの方の発言が印象的で、
そこから始まる話も面白い。

このchapterだけでも買う価値はあると思うね。



最後にchapter3では、
Dクリニックという建築の例を中心にして
主に、建築の表層の話がメインだったように思う。
これも面白いテーマなだけに、
ページ数があまり割かれていなかったのは残念。



本書はスタッフとの会話を文字にしたもので、
非常に読みやすく、しかし内容の濃いものとなっていると思う。
特に建築学生にはオススメの1冊。

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